コンテスト結果

(2021年10月1〜2日 於:つま恋リゾート彩の郷(掛川市)・敬称略)

ディーラーデモカー部門 ディーラーデモカークラス(入賞:1〜10位)

ディーラーデモカー部門ディーラーデモカークラス

順位エントリーナンバー得点販売店様名車両オーナー車種名
1DD1358.38AVKANSAI天王寺岩元秀明RS5ブルーメタリック
2DD257.07イングラフ木村智聡530
3DD556.9アンティフォン松居邦彦225XE
4DD2356.88カーオーディオクラブ高橋祐人E350シルバー
5DD356.87イングラフ木村智聡523
6DD1156.52AVKANSAI天王寺岩元秀明RSQ3グレー
7DD1456.43サウンドエスパス田巻修一デルタ
8DD1256.42サウンドフリークス佐藤清人X4
9DD156.08AVKANSAI堺樋川憲0ブラック
10DD955.58ルロワ小山貴久パナメーラシルバー

ユーザーカー部門 ハイレゾ・エキスパート Aクラス(入賞:1〜10位)

ユーザーカー部門ハイレゾ・エキスパート Aクラス

順位エントリーナンバー得点販売店様名車両オーナー車種名
1HA1958.55サウンドフリークス村田康宏523d
2HA1357.90ガレージショウエイ片岡加鶴幸GLE
3HA2857.10AVKANSAI天王寺中川博之X4
4HA157.05イングラフ嶋守学X1
5HA656.90AVKANSAI天王寺西村明久5ツーリングホワイト
6HA1555.90フィール野邑久美子ムーブカスタム
7HA1655.10アンティフォン折田 和之ジュリエッタ
8HA954.95AVKANSAI天王寺米田清隆RS-6グレー
9HA1754.85サウンドフリークス伊藤正裕320dムーンストーン
10HA2054.75サウンドワークス小澤弦古ステルヴィオ

ユーザーカー部門 ハイレゾ・エキスパート Bクラス(入賞:1〜10位)

ユーザーカー部門ハイレゾ・エキスパート Bクラス

順位エントリーナンバー得点販売店様名車両オーナー車種名
1HB1156.80AVKANSAI天王寺臼井哲哉X4
2HB356.75AVKANSAI天王寺金澤賢一A4シルバー
3HB1256.55サウンドフリークス小松敬ゴルフヴァリアント
4HB1956.35AVKANSAI天王寺小林ひろあきアルファード
5HB1055.95カーオーディオクラブ江口藍里GLA200dグレー
6HB2655.80サウンドワークス根本俊哉GLC220d
7HB2055.75サブライム萩原正俊Fタイプ
8HB2155.60サウンドフリークス大槻勇A3
9HB1855.55アドワンサウンド伊東秀晃ゴルフオールトラック
10HB1355.50レジェーラ廣岡智啓オデッセイ

ユーザーカー部門 ハイレゾ・エキスパート Cクラス(入賞:1〜10位)

ユーザーカー部門ハイレゾ・エキスパート Cクラス

順位エントリーナンバー得点販売店様名車両オーナー車種名
1HC1355.95コール松本兼子琢己インプレッサ
2HC1455.85AVKANSAI天王寺植田洋史WRX S4
3HC2455.75フィール野邑徳雄スペースアカスタム
4HC2755.70サウンドウェーブ古渡浩MiNiオレンジ
5HC2155.65スーパーオートバックス三鷹上野博史WRX
6HC2555.55レジェーラ小池晃司プリウス
7HC155.50カーオーディオクラブ河野大祐ゴルフオールトラックシルバー
8HC2055.45サウンドフリークス佐々木真一420i
9HC255.30イースト水澤直稔2ActivTオレンジ
10HC1555.20サウンドフリークス阿部忠義440i

イベントスケジュール

第6回 ハイエンドカーオーディオコンテスト
実施日時
2021年10月2日(土)・3日(日) ※雨天決行
10月2日(土): 7時集合(予定)
10月3日(日): 18時解散(予定)
実施場所
つま恋リゾート彩の郷(北ゲート)
〒436-0011
静岡県掛川市満水2000
TEL: 0537-24-1111(代)
FAX: 0537-62-0344
協賛
  • パイオニア販売(株)
  • (株)イース・コーポレーション
  • DYNAUDIO JAPAN(株)
  • フェリースソニード
  • ジャンライン&パートナーズ
  • トライム(株)/サエクコマース(株)
  • (株)エムズライン
  • (株)エム&エムデザイン

(※順不同)

タイムテーブル(9/23現在)
前日設営
10/1(金) 前日準備の予定。
1日目
10/2(土)

8:00~12:00

午前中会場準備(ショップ・メーカー様)

12:00~13:00

昼休憩

13:30~17:00

ディーラークラス審査開始

18:00~20:00

表彰式・食事・懇親会

(本年度はライブはおこないません)

2日目
10/3(日)

8:00~8:45

ユーザー車両搬入

9:00

開会式

10:00~11:50

午前審査

11:50~12:40

昼休憩

12:40~16:00

午後審査

17:00~18:00

表彰式

18:00~

搬出

スケジュールの詳細内容につきましては、決まり次第ご報告させていただきます。

コンテストクラスと参加資格

当コンテストでは2部門4クラスを設定。本年度は2日土曜日にディーラーデモカークラスを行い、3日日曜日にユーザークラスを行います。

コンテスト参加条件など

エントリー車両台数制限につきましては、ディーラーデモカークラスは1店舗につき2台まで。ユーザー部門の各クラスにつきましては、台数に制限はありません。

本年度につきましては感染予防対策といたしまして、同伴者様の参加は不可といたします。ご了承ください。

費用・宿泊・食事

土曜日からの参加者は夕食代、宿泊の施設利用料としてお一人様あたり¥16,000(税込み)をご負担いただきます。日曜日だけの参加者は施設利用料はかかりません。

昼食につきましては2日(土)、3日(日)ともにお弁当を用意いたします。それぞれ¥1000(税込み)になります。食事時のお飲み物も用意しております。

つま恋リゾート彩の郷でのコンテスト開催について

つま恋施設内のカート場を会場とし審査を行います。

初日の2日(土)にディーラーデモカークラスにエントリーのショップ様にお集まりいただき、午前中に会場設営、準備を行い、午後から審査を行う予定です。

2日の表彰式はつま恋施設内のコンベンションホールにて行います。食事をしながらの表彰式の予定です。

2日目の3日(日)のユーザークラスにつきましては来場順に抽選をして審査の順番を決めます。午前、午後ともに審査をし、夕方よりコンベンションホールにて表彰式を行います。

屋外会場となりますので、エンジンをかけて審査となります。

本年度は新型コロナウィルス感染拡大予防のため一般の来場(試聴)は不可とします。

コンテスト内容・カテゴリー詳細

ディーラーデモカー部門

ディーラーデモカークラス

審査日 10月2日(土)
募集期間 7月20日(火)〜9月10日(金)まで
エントリー代 ¥ 20,000
内容

ショップの腕を競う最高峰クラス。商品、再生メディアに制限はありません。

2日(土)の審査となります。上位10台が入賞となります。

ユーザーカー部門

ハイレゾ・エキスパート Aクラス

審査日 10月3日(日)
募集期間 7月20日(火)〜9月10日(金)まで
エントリー代 ¥ 20,000
内容

ハイレゾでの審査が条件となります。ポータブルDAPを含むメモリープレーヤーでの審査となり、その他のシステムに制限はありません。

3日(日)の審査となります。上位10台が入賞となります。

ハイレゾ・エキスパート Bクラス

審査日 10月3日(日)
募集期間 7月20日(火)〜9月10日(金)まで
エントリー代 ¥ 20,000
内容

ハイレゾでの審査が条件となります。ポータブルDAPを含むメモリープレーヤーでの審査となり、その他のシステムに制限はありません。

3日(日)の審査となります。上位10台が入賞となります。

ハイレゾ・エキスパート Cクラス

審査日 10月3日(日)
募集期間 7月20日(火)〜9月10日(金)まで
エントリー代 ¥ 20,000
内容

ハイレゾでの審査が条件となります。ポータブルDAPを含むメモリープレーヤーでの審査となり、その他のシステムに制限はありません。

3日(日)の審査となります。上位10台が入賞となります。

※ユーザークラスにつきましては本年度はハイレゾエキスパートのみの開催となります。クラス分けに関しましてはエントリー締め切り後の集計にて平均でクラス分けをするものとします。

※本年度はダブルエントリーはありません。

※各クラス入賞は上位10台としていますが、エントリー台数により変更になる場合があります。

各クラス注意事項

使用する海外ブランド製品については正規輸入品に限ります

ディーラーデモカークラス

  • ショップデモカー、もしくはそれに準ずる車である事。お客様の車はユーザークラスにエントリーしてください。
  • 再生プレーヤーについては車載用に限ります。ただし、ポータブルDAPについてはその限りではありません。
  • コンテストに使用するプレーヤーは事務局では用意いたしませんので、装着しているプレーヤーでの審査となります。
  • ハイレゾでの審査となります。

ハイレゾ・エキスパートクラス

  • 再生プレーヤーについては車載用に限ります。ただし、ポータブルDAPについてはその限りではありません。コンテストに使用するプレーヤーは事務局では用意いたしませんので、装着しているプレーヤーでの審査となります。ハイレゾが再生できればナビユニット等でも問題ありません。
  • クラス分けのシステム金額についてはヘッドユニット(DAP)、D/Aコンバーター、プロセッサー、パワーアンプ、スピーカーの合計金額となります。ケーブルやアクセサリーなどはシステム金額には含まれません。基本的に商品の税抜き定価で計算してください。DAPやナビゲーションなど定価が定められていない商品は実勢売価及び購入金額で算出してください。

その他注意点

  • ハイレゾデータについては、サンプリング周波数、ビットレート、ファイル形式など種類は問いません。
  • ショップデモカーがエントリーできるのはディーラーデモカークラスのみとなりますのでご注意ください。

エントリー車両の条件

  • 法令に反する改造、改変などが行われていないこと。
  • 使用するオーディオユニットはポータブルDAPを除き、車載用として設計された直流12V電源で動作する製品に限る。
  • 審査に使用する製品の改造などが行われていないこと(メーカーとしてのバージョンアップなど対価を支払ってのアップグレードは除く)。
  • 各機器の取付、配線などについては十分な安全性を考慮すること。
  • 音響用チューニングパーツの使用については制限はありません。

審査方法

  • 審査基準に基づき100点を満点として採点を行います。
  • 審査の順番は各クラスごとに来場順に抽選を行い決定いたします。
  • 審査はエントリー仕様書で指定された音量で行います。
  • 審査はエンジンをかけて行い、エアコンは最弱で行います。
  • 審査は各審査員の採点結果をもとに審査員合議で行い、最終判定を行います。
  • 審査は運転席で行います。審査員は決定しておりません。確定次第ホームページ上にて発表いたします。

審査基準

  • 全帯域にわたって聴感上の周波数特性の乱れができるだけ少ないこと。
  • 全帯域にわたって聴感上の歪みが少ないこと。
  • ノイズが少ないこと。
  • 聴感上のダイナミックレンジが広いこと。
  • 全帯域にわたって分解能が良いこと。
  • エントリー仕様書に記載されている音作りの目的が再現されていること。

表彰

  • 各クラスの上位に入賞した車両はコンテスト当日に実施する表彰式で発表・表彰させて頂きます。
  • 入賞車両以外の車両の順位、得点につきましては後日個別にお知らせいたします。

審査員のご紹介

麻倉怜士先生

麻倉 怜士先生

オーディオビジュアル評論家。デジタルメディア評論の第一人者として名高い。

傅信幸先生

傅 信幸先生

ピュアオーディオ評論家。精力的な講演活動にファンも多い。

和田博巳先生

和田 博巳先生

オーディオ評論家。伝説のロックバンド「はちみつぱい」のベーシストとして活躍後、フリーの音楽プロデューサー業を展開。

小原由夫先生

小原 由夫先生

オーディオビジュアル評論家。エンジニアの経歴を持ち、システムの追求を怠らない実践派として有名。

山之内正先生

山之内 正先生

大学在学時よりコントラバスの演奏を始め、今でも市民オーケストラで演奏会にも出演。年に数回はオペラ鑑賞などの為、海外を訪れる。その知識はオーディオ装置の評論などにも確実に反映されています。

土方久明先生

土方 久明先生

主に音元出版系媒体で活躍中のオーディオ評論家。ネットワークオーディオとPCオーディオに精通する新世代の評論家であり、様々なオーディオ誌にハイレゾ関連の執筆を行いながら、最近はオーディオ製品を取り扱う大手輸入商社でもハイレゾについて講義を行うなど、活発に活動中。

1日目 2日(土)

  • ディーラーデモカークラス(26台):審査員6人全員

2日目 3日(日)

  • ハイレゾ・エキスパートAクラス(29台):審査員 麻倉先生、傅先生
  • ハイレゾ・エキスパートBクラス(27台):審査員 小原先生、和田先生
  • ハイレゾ・エキスパートCクラス(29台):審査員 山之内先生、土方先生

(エントリー総数は111台)

課題曲

Diana Krall / This Dream Of You

ハイレゾ配信: https://www.e-onkyo.com/music/album/uml00602435030487/

Diana Krall / This Dream Of You 審査トラック:Track 4/Almost Like Being In Love

フィラデルフィア管弦楽団, ヤニック・ネゼ=セガン / ラフマニノフ: 交響曲第1番、交響的舞曲

ハイレゾ配信: https://www.e-onkyo.com/music/album/uml00028948398416/

フィラデルフィア管弦楽団, ヤニック・ネゼ=セガン / ラフマニノフ: 交響曲第1番、交響的舞曲 審査トラック:Track 4/交響曲 第1番 ニ短調 作品13: 第4楽章: Allegro con fuoco

課題曲のCD入手が困難な場合、事務局問い合わせ先に連絡お願いいたします。

審査のポイント

Diana Krall / This Dream Of You

Track 4「Almost Like Being In Love」

麻倉怜士先生

ダイアナ・クラールはフレーズに込める感情の濃さでは、あまたの歌手を圧倒的に凌ぐ。熱き感情感をどう聴かすか。一語一語の抑揚と、けだるいニュアンスをどう表現するか。ヴォーカル音像のボディ感、立体感の描き方も大事。ヴォーカル、ベース、ドラムス、ピアノでのステージ感はどうか。前奏の途中でベースが加わるピアノとギターのユニゾンの表現。ベースの量感と質感のバランス。

ヴォーカルとピアノ、ギターのリフとの掛け合いもポイント。ピアノソロの珠玉のような煌めきの音、ギターのソリッドでメローな音色も聴かせどころだ。

傅信幸先生

ダイアナ・クラールの声、もともと女性にしては低いアルトだが、課題曲ではだいぶ枯れていて、ハスキーさが強い。 女性ジャズヴォーカル界の頂点に立つ彼女の50歳代半ばの歌声だ。美人で歌えてイブニングドレスが似合うスタイリッシュな「歌姫」は、各レコード会社には必須だ。次々とデビューしてきても、やはりダイアナ・クラールの声と歌い回しの魅力がずば抜けていてかなわない。 自身が弾くピアノは左に低音部/右に高音部を配して大きく拡げて定位、ユニゾンでイントロからピアノにからむセミアコ・ギターはセンター定位で、セミアコ・ギター特有なコード弾きの丸い音が優しい。あとリズムはドラムとウッドベイス。ドラムはほぼ95%がスネアのブラシワークで裏方に徹する。サックスやトランペットはいない。 間奏でピアノの右手のメロディー、セミアコ・ギターのソロも共に、音がキツクは立ってこない。まるでリハーサルのようなリラックスした演奏、軽いノリ。

ピアノ、セミアコ・ギター、ドラムのスネアのブラシワーク、それにウッドベイス。どれも控えめであり、一体となったブレンド感あり。このブレンド感を大切にしょう。オーディオだからはっきりさせたいと言って、ばらばらに分離させないように気をつけたまえ。 主役は、なんたってダイアナ・クラールのヴォーカルだ。ミクシングバランス上、ヴォーカルが異例に大きい。それにセンター定位の音像が大きい。いわゆる、ビッグマウスだ。元の録音がこうだから、低い声のパートで発声が不明瞭にならないよう気をつけながら、ヴォーカルの音量、音像は大きめでゆこう。

和田博巳先生

彼女のヴォーカルは、このミックスに限って言えば、熟女っぽいというよりは子音が少し立った感のあるハスキーヴォイス。録音はアル・シュミットだが、「すぐそばで聴こえる声」の演出にこだわったというから、バックの演奏に対してヴォーカルが張り出し気味にセンター定位するのは意図したもののようだ。したがって、歌声を無理に艶っぽくしたり、潤いや滑らかさを加えたりすると、間奏の明快で張りのあるギターの音が地味な音色になり、ピアノの好ましいソフトな質感も曖昧になりそう。控えめなバランスでミックスされたウッドベースとドラム(ブラシ)も歌伴と思えばこのままのバランスが良く、無理に存在感を出さない方がよい。

小原由夫先生

アルバム「This Dream of You」は、長年彼女と共に共同作業をしてきたプロデューサーのトミー・リピューマが亡くなったことを受けて、これまでお蔵入りさせていた楽曲を集めたもの。課題曲はアル・シュミットの録音だが、他の曲も含めて録音時期やスタジオはバラバラだ。2016年から17年にかけて録音された楽曲の中の一つとのこと。

ヴォーカル音像は決して小さくない。大型フロアー型スピーカーで聴く限り、むしろ間奏部のギターソロの方が音像は小さくピンポイント。それなりの口の大きさでダッシュボード上にどう音像を結ぶかが鍵。しかも結構ハスキーな声質なので、滑らかにさせようと思わなくていい。ギターソロのオーバートーンの豊かさを維持しつつ、やや右チャンネル寄りのピアノは少し大きめの定位で、その後ろのウォーキング・ベースとドラムのブラシも曖昧に埋没させることのないように。

山之内正先生

オンマイクでとらえたヴォーカルのイメージが大きく広がり過ぎないように工夫しつつ、クリアな発音や耳元で歌うような独特のリアリティを失わないように注意したい。ベース、ドラム、ギターの音色と質感を忠実に再現することでヴォーカルを際立たせるとともに、低音部で重なるピアノとベースが混濁しないように見通しの良さを引き出すことも大切。ソロはアンソニー・ウィルソンのギター、ダイアナ・クラールのピアノどちらも軽さと柔らかさを意識しよう。音数が少ないフレーズこそテクスチャ豊かな音を狙うことが重要だ。

土方久明先生

イントロのピアノは、最初の重要なチェックポイントとなりそうだ。ソースに忠実な音色と“適度な”リアリティが求められ、音色および質感に不自然さがあると第一印象が悪くなってしまう。ボーカルはオンマイク気味に録音された上、バックミュージックに対して音量が大きい。だから、リアルかつ適切な口元の大きさの表現が求められ、左右方向に加え、本楽曲らしい前への飛び出しも要求されるはず。さらにバックミュージックを構成する楽器は比較的柔らかな質感を持ち、楽器の数が少ない分、各々の楽器の質感や音色表現も大切になる。本楽曲のマスタリングは、まるでマイルス・デイヴィスのようなエゴを感じた。

ラフマニノフ: 交響曲第1番、交響的舞曲

Track 4「交響曲 第1番 ニ短調 作品13: 第4楽章: Allegro con fuoco」

麻倉怜士先生

もともとラフマニノフのスコアがアクセントの連続で力感のある音編成だが、そこに華麗なフィラデルフィア・サウンドが重なる。煌びやかなフィラデルフィア・サウンドを、どう再生するか。ポイントを挙げよう。

始まって直ぐのsfff(スフォルツァティッシッシモ)の大音響のスケール感。直後の響きの滞空時間。トロンボーンの距離感。次の歯切れのよいトゥッティの連発ではキレ味、弾み感と量感のどちらも必要。トロンボーンの華やぎとの協演だ。全弦合奏は低音の弾み、スケール、スピードがポイント。オーボエ、フルート合奏の音色感はどうか。2:20からのヴァイオリンとビオラによる、色気メロディ。ラフマニノフらしい色彩感と憂色感をどう表現するか。チェロのオブリガードは聴けるか。

決して金属的になってはならない。フィラデルフィア管弦楽団のグロッシーで、現代的で精密なアンサンブルの素晴らしさを聴かせて欲しい。

傅信幸先生

管楽器と弦楽器とが冒頭からからむ輝かしい響き、続いてファンファーレで始まるトランペットの演奏が三連符で続くところへ弦楽器群がリズムを刻んでたたみかけてくる。もう始まりから、ドラマチックさ、スケール感の大きさ、音色の乱舞にヤラレてしまう。わくわくとしてしまうが、聴き惚れているだけの場合ではない。冒頭で2回演奏が止まったときの響きの厚さと長さ、すぐさま訪れる一瞬の静寂感の深みとのコントラストに注意しよう。次いでトランペットに弦楽器がたたみかけけくるところでのスケール感の大きさと厚味、響きの深さが大切であるし再生が難しい。

そして、遠くに深く深く響くトロンボーンのロングトーンの伸び、弦楽器の弓引きによる低音の重厚な唸りが近い音で乗ってくる。音色のコントラストはもちろんのこと、楽器の遠さと近さとのコントラストの表現も大切だ。

深々とした奥行きの中に階層となって前後に楽器が位置することに注目。輝かしく極彩色の音色を乱舞させても、決して刺激的さや金属臭さを感じさせないのはオーケストラの巧みさであろう。オーディオを調整なさる貴方の巧みさは、響きの質と量、それにS/N感とがもたらす音像の遠近感の豊富さに、発揮されたい。

和田博巳先生

冒頭でいきなり現れる音圧感を伴う管弦と打楽器によるパッセージは、一瞬大地を揺るがすような分厚い低音を響かせる。ここはシステムの帯域バランスとダイナミックスの判断に重要で、充分な力感はもちろんその後の余韻の漂いも感じられるように。続くパートは、執拗に反復される金管を主体とした3連のスタッカートと、縦に8部で刻まれる弦楽が鮮明かつ歯切れよい演奏だが、くれぐれも輝きすぎないように。後方で淡く奏されるホルンのバランスと音色も重要である。最新のデジタル録音らしく、精細にして細密、細かい音がいっぱい聴こえる作品だが、そこを微視的に追求しすぎると、腰のすわったオーケストラサウンドになりにくいので、全体あっての細部ということを忘れないようにしたい。

小原由夫先生

若きラフマニノフの作品で、1895年に初演されながら、それが大失敗に終わったことで彼は失意に。ロシア革命と彼自身の亡命のドサクサで楽譜は葬り去られ、1945年に再初演されるまで死蔵されていた楽曲である。それだけに録音作も決して多くはない。

冒頭から低弦と管楽器、打楽器の力強いハーモニーとリズム。空気を揺さぶるような圧を伴ったその余韻がホール全体に波動となって広がる様を濃密に、パワフルに再現したい。その後ろでファンファーレ的に響く管楽器の緩急をつけたメロディもマスキングされないように。押しては返す反復リズムの強弱をしっかりと押さえつつ、2分15秒辺りまでが勝負と思う。ステレオイメージの奥行き感で手掛かりとなるのは、ズバリ、ホルンの遠近感だ。

ピアニストとしてもリストと並び称されるヴァーチュオーゾであった作曲家ラフマニノフ。その最初に手掛けた交響曲という点も攻略のヒントになるかも。

山之内正先生

冒頭から弦と木管が激しい動きを見せるが、その勢いや一体感を確保しつつ、鋭く短い音でリズムを刻む金管と打楽器の力強い音を鮮明なコントラスで描き出すことが重要だ。トランペットの3連符や弦楽器が刻む鋭角的な8分音符など、リズムの特長を緩みなく再現することにも気を配りたい。Moto Primoでは、アクセントを効かせた弦楽器の背景でホルンが弱音でゆっくりと動き、エコーのようにハーモニーを支える。その動きを遠近感豊かに再現できるかどうか、腕の見せどころである。

土方久明先生

冒頭から大きく抑揚するので、そこへの追従力(平たくいえば迫力)が第一印象を大きく左右する。(今回の楽曲はアンプの能力が何時もより試される印象を持っている)、コントラバスなどの低音楽器の量感については、ダイアナ・クラールのベースとのバランスを取るのが難しい。あまりにも減らすと抑揚の迫力が落ちてくるし、多いとダイナクラールのベースが鈍重に感じるだろう。オーケストラということで絶対的な情報量が要求されるが、サウンドステージについては、楽器の位置関係の提示もわかりやすい音源で、フォーカスが合いつつ歪みのないステージを求めたい。また金管楽器、木管楽器ともアコースティック楽器の質感が機械的にならないようにも注意して頂きたい。

協力メーカー&エリア担当/会員ショップ

協力メーカー

(※順不同)

エリア担当ショップ

東北エリア

サウンドフリークス(担当:佐藤)

TEL: 0191-39-2841

FAX: 0191-39-2845

sound-freaks@hb.tp1.jp

北陸エリア

アンティフォン(担当:松居)

TEL: 076-292-1475

FAX: 076-292-1476

info@antiphon.co.jp

東海エリア

ルロワ(担当:小山)

TEL: 0564-73-9777

FAX: 0564-73-9111

info@leroy.jp

関東エリア

マイカーライフ編集部(担当:藤澤)

TEL: 029-896-4024

FAX: 029-896-4024

fusion@high-end-contest.net

関西エリア

カーオーディオクラブ(担当:高橋[運営窓口]

TEL: 072-697-4711

FAX: 072-697-4712

info@caraudioclub.net

中国・四国エリア

ジパング(担当:道祖尾)

TEL: 0858-48-1365

FAX: 0858-48-1367

zipang@kind.ocn.ne.jp

九州エリア

サウンドエナジー(担当:村上)

TEL: 092-503-5421

FAX: 092-503-5492

ang@soundang.com

会員ショップ

(*はエリア担当ショップです)

東北エリア
サウンフドフリークス*(岩手)
イングラフ(青森)
サウンド エスパス(福島)
コンセプト・ファクトリー(青森)
北陸エリア
アンティフォン*(石川)
PARADA(福井)
東海エリア
ルロワ*(愛知)
レジェーラ(静岡)
関東エリア
クァンタム(茨城)
ペーパームーン(長野)
スーパーオートバックスMITAKA(東京)
アドワンサウンド(神奈川)
CAR-Fi(神奈川)
サブライム(群馬)
サウンドハウスジャパン・コール松本(長野)
フィール(山梨)
EINZILE(アインジール)(東京)
オーディオファイル(千葉)
スーパーオートバックス かわさき(神奈川)
サウンドワークス(千葉)
サウンド ウェーブ(茨城)
関西エリア
カーオーディオクラブ*(大阪)
オートステーション K2(大阪)
イースト(大阪)
AVカンサイ(大阪)
中国・四国エリア
ジパング*(鳥取)
アミューズ(広島)
Jクラブ(島根)
九州エリア
サウンド エナジー*(福岡)